警察小説の決定版!~佐々木譲「道警シリーズ」

  

私、実はサスペンスものの2時間ドラマが大好物。火サスがなくなった時は、楽しみを取られてしまい、本当に悲しかったわ。で、サスペンス2時間ドラマにありがちなのは、シリーズもの。例えば、視聴率の高い「相棒」や「科捜研の女」は、2時間ドラマから“昇格”して、連続ドラマに定着したり、山村美砂や、西村京太郎は何篇もシリーズものがあったり。

 

私の最近のお気に入りの作家は佐々木譲。2010年に『廃墟に乞う』で第142回直木賞受賞したのは記憶に新しいです。高卒の作家としては6年ぶりの受賞だそう(というか、直木賞受賞者は高学歴が多いことに驚き!)。彼の作品で、最近TVドラマ化もちょこちょこされていますが、なんと言っても道警シリーズですね。

 

『笑う警官』(「うたう警官」から改題)をまっさきに思い出す人も多いでしょう。これは2009年に映画化されました。この道警シリーズの1作目はなんと、北海道警裏金事件からインスピレーションを得て書かれたようです。このシリーズは、一所轄警官達がタッグを組み、道警内部にうごめく陰謀と戦うという、いわば痛快小説で……といいたいのですが、なかなかスムーズに解決しない、もどかしさが満載のストーリーに仕上がっています。そうそう、都知事問題で飛び交っていた「百条委員会」という言葉をしったのも、実はこの作品からです。

 

道警シリーズ作品、それぞれテーマもなかなか重いものが多いですね……

 

『笑う警官』 —道警裏金問題

『警察庁から来た男』 —売春組織

『警官の紋章』 —覚せい剤密輸

『巡査の休日』 —ストーカー

 

等々、結構ゾクゾクする内容です。これ、本当に裏社会では普通に起きているんじゃない?と思わせるような描写だから、ゾクゾクしてしまうんだなと。実際そうなら、本当に恐ろしいことです。あくまでも小説の世界ですが、こういうこともあるんだと、肝に銘じようと思ったりしたのでした。

 

☆2009年にTVドラマ化した『警官の血』2008年版「このミステリーがすごい!」第1位)もお勧めです。こちらのお話は切ないストーリーです。

 

 


『笑う警官』発売日:2007/05
『警察庁から来た男』発売日:2008/5/15
『警官の紋章』発売日:2010/05
『巡査の休日』発売日:2011/5/15

※すべて角川春樹事務所から販売

 

『警官の血』発売日:2009/12/24 新潮社

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