せつない大人の恋を味わってみる~向田邦子の恋文

  

この間TVで黒柳徹子が主人公のドラマを見たら、ミムラさん演じる向田邦子があまりにも美しく、はかなげで、釘付けになっていまいました。黒柳徹子と向田邦子は本当に仲が良く、毎日黒柳さんは、向田さんの家にいりびたり、ごはんを作ったり、おしゃべりしたり、笑ったり、かけがえのない日々を送っていたようです。そんな黒柳さんも向田さんにはどうやら恋人がいて、最近亡くなったらしいまでしかわからない状態だったとか。

そんな恋人とのやりとりを往復書簡のようにつづったのが、
この「向田邦子の恋文」なのです。

 

これは、向田さんが亡くなって20年後、妹の和子さんが遺品から見つけた、40年も前に送りあった手紙からつづられた、姉と妹の最後の共作です。

 

恋人N氏は記録映画のカメラマン。年は10歳以上上、妻子もいたようです。脳卒中で体が言うことを利かなくなった彼を献身的に支えた向田さんの手紙は、彼を気遣い、寄り添い、愛にあふれている。。。N氏の手紙は、買い物の記録やその日にあったことなど、まるで日記のよう。もしかしたら、照れてうまく言葉を表現できなかったのかもしれませんね。

 

その代わり、彼は素敵なものを彼女に残しています、それは、向田さんを写した写真。

この横顔の写真、美しいと思いませんか。私の大好きな写真です。

 

読み終えた後のせつない愛に悲しくもあり、でもすがすがしい気持ちになる1冊でした。

 


向田邦子の恋文【新潮文庫】
著/向田和子 定価380円(税込)
2005/8 ISBN-4101190410

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