西原理恵子がハードなエピソードから説く「お金」の児童書(!?)は、大人たちのバイブル!

  

私は某週刊誌で連載している、政治や経済を明快かつ過激に切り込むコーナーが大好きなのですが、こちらのマンガを担当してるのが西原理恵子様(あえて様と呼ばせてください!)。『ぼくんち』『毎日かあさん』で知られる人気マンガ家ですが、彼女が、波瀾万丈な人生経験から、恋愛、家族関係、仕事、おカネの問題等々、あらゆる悩みに答える「人生相談」エッセイが『この世で一番大事なカネの話』です。

 

まあ、当然ながら内容は西原節炸裂なのですが、びっくりなのが、児童書にカテゴライズされていること。たしかに、文字は大きく、漢字にはルビが振られ、子供たちに問いかけるような文章になっているのですが……(汗)。まあ、児童書というより、子供を持つ親御さんのバイブル的な立ち位置ですね。

 

その説き方も椅子から転げ落ちるかと思うほど大胆な表現。特に貧しい環境にいた彼女が語る「お金」については、自分自身の体験に基づいていて、かなり現実的で厳しい。例えば、このフレーズ

 

あのね、「貧困」と「暴力」って仲良しなんだよ。
貧しさは、人からいろいろなものを奪う。人並みの暮らしとか、子どもにちゃんと教育を受けさせる権利とか、お金が十分にないと諦めなければいけないことが次から次に、山ほど、出てくる 。それで大人たちの心の中には、やり場のない怒りみたいなものがどんどん、どんどん溜まっていって、自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先は、どうしても弱い方に弱い方にと向かってしまう――(一部抜粋)

 

貧困は連鎖する……とも西原様は言っているのですが、決して大げさではなく、お金が無いゆえの悲劇、嘆き、葛藤が、全部集まってくるのが、世の中です。実際、カネが無いが故におかしくなってしまったことを例にあげながら、提示してくれています。では、無いなりにどうすればいいのか。彼女は、自分も同じ貧困生活を送ってきたとして、どのようにはい上がってきたかも述べています。内容はネタバレになるので、こちらでは控えますが、たぶん、私たちが考えていることとは真逆解釈でのりきっていた様が伺えます。

 

ぶっとびエピソード満載ですが、真の意味を体験から広い視野で、かつ説得力のある内容は、あなたがぶちたっている壁を破ってくれること、間違いないでしょう。

 


この世で一番大事なカネの話

 

出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日: 2011/6/23

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